イベント2025/4/28
5月におすすめの山登りスポット
今回は5月(主にゴールデンウィーク)におすすめの山登りスポットの記事です。それぞれの山での日帰りとテント泊の楽しみ方・ポイントを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
つつじを楽しむハイキング
キャンプ場を利用する
日帰り登山(行者還トンネル西口コース)
大峰奥駆道を縦走するロングトレイル
ベースキャンプからピークを目指す
大和葛城山(952m)
つつじを楽しむハイキング
大阪府と奈良県の県境に位置する葛城山は、5月初旬~中旬につつじが見ごろを迎え、たくさんのハイカーで賑わいます。標高952mの山で、もちろん登山口からのハイキングも可能ですが、奈良県側からロープウェイを利用すると、山頂駅から徒歩15分ほどでつつじ園に到着することができます。山頂に立ち寄ったり、のんびり散策するだけなら半日あれば十分楽しめるため、家族や初心者を誘っておでかけするのもいいでしょう。ただし、この時期のロープウェイは非常に混雑するので注意が必要です。車でロープウェイ乗り場にアクセスするのが一般的ですが、この時期は渋滞も発生するため、早めの集合、余裕をもった計画を立てることをおすすめします。
キャンプ場を利用する
一年でもこの時期は特に混雑する葛城山ですが、人込みを避けたいなら、「葛城高原キャンプ場」に宿泊するのがおすすめです。ロープウェイの終了時間を過ぎると人も減り、静かなつつじ園を楽しめます。また早朝につつじ園を散歩をすれば「一目百万本」と称されるつつじを独り占めできるかも。ただし、朝晩は冷えるので防寒対策を忘れずに!
葛城山の5月上旬の最低気温は9℃前後。イスカの寝袋ではチロルX【最低使用温度6℃】では寒く感じる日があるかもしれません。もう一つ上のクラスのタトパ二X【最低使用温度-1℃】がおすすめです。
大峰山・八経ヶ岳(1915m)
日帰り登山(行者還トンネル西口コース)
奈良県の名峰で、日本百名山にも選ばれている大峰山。特に八経ヶ岳は最高峰(1915m)で登りごたえがあり、人気のコースです。このコースは往復のコースタイムが6時間40分・標高差が1000m以上で、登山に慣れていない方にとってはハードなコースかと思います。またゴールデンウィークにはかなり冷え込む日もあり、年によっては稜線に雪が残っていたり、雪が降ることもあるため、日帰りでも防寒着の持参は必須となります。標高が2000mに満たない山ですが、人里離れた場所ですので、初心者同士ではなく経験者と一緒に登ることをおすすめします。
大峰奥駆道を縦走するロングトレイル
時間が十分に取れて体力に自信がある方にはぜひ挑戦していただきたいコースです。大峰奥駆道は、奈良県の吉野山から和歌山県の熊野本宮大社までを結ぶ約90kmの修験道で、一般的には5~6日間で縦走するのが標準的とされています。大峰山脈北部の人気のエリアだけではなく、南部のエリアも通過していきます。ゴールの熊野本宮大社に近づくにつれて標高は下がりますが、山深く、登山者も少ないため、緊急時の対応やルートファインディング、読図能力、天候リスクの判断やテント泊装備の知識など、総合力が求められる経験者向けのコースです。
寝袋については、長丁場になりますので、睡眠の質を落とさないよう保温力の高い寝袋を選ぶのがポイントになってきます。大峰山脈の最高峰八経ヶ岳の5月の最低気温の平均が2.1℃なので、実際には氷点下になる日もあるかと思います。
実際に大峰奥駆道を踏破した社員は「軽量化のためにエアプラス450【最低使用温度-7℃】ではなくてエアプラス280【最低使用温度-1℃】を持って行ったが、すごく寒い思いをした」と帰社後に話していました。
寝袋は保温性能を落とすことで軽量化をしやすい道具ですが、その分、寒い思いをしたり、眠れない夜を過ごすことで登山の計画自体に影響を与えることになる可能性もあることを意識しておきましょう。
立山(3003m)
雪山でのテント泊体験
5月は標高2500m以上の山ではまだまだ雪が残っている時期です。初心者でもバスで2450mの室堂ターミナルまで行けるので、気軽に雪山体験が可能なのが立山エリア。一番近いテント場の雷鳥沢野営場までは片道30分~1時間程度。初心者にとってテント泊の荷物を背負って雪の上を歩くにはちょうどいい距離になります。
コースタイムが短くアプローチも楽なため人気の5月の立山ですが、本格的な雪山であることは間違いありません。毎年のようにゴールデンウィークに雪崩事故も起きているエリアであることを覚えておきましょう。冬山登山用の衣類やピッケル・アイゼンは雷鳥平の往復であったとしても必要な道具になります。
5月の立山におすすめの寝袋はエアドライト670【最低使用温度-15℃】です。女性の方、身長170㎝以下の方は軽量化・熱効率アップのためにもショートサイズをおすすめします。
ベースキャンプからピークを目指す
室堂周辺や雷鳥平は周囲を魅力的なピークに囲まれています。ベースキャンプを張り、そこからピークハントをする、というのも長期休暇で時間が取れるタイミングならではの楽しみ方です。
室堂ターミナルから日帰りで雄山を目指すルートは季節を問わず人気ですが、雷鳥平にテントを張った場合には雄山から大汝山・富士ノ折立の稜線を縦走してベースキャンプの雷鳥平に戻る、というコースがおすすめです。コースタイムは夏道でも7時間弱になるので決して楽なコースではないですが、充実感と爽快感を味わえること間違いなしです。
その他、劔岳の雄姿を拝むことができる別山・奥大日岳の稜線歩きや、テント泊装備を室堂ターミナルに預けて浄土山や龍王岳にアタックする、など柔軟な行動計画で残雪登山を楽しむことができるのもこのエリアの魅力といえるでしょう。
最後に
5月におすすめの山登りスポットをご紹介しました。ぽかぽか陽気の里山から雪がしっかり3000mの山岳地域まで、様々な遊び方ができるのが5月(特にゴールデンウィーク前後)です。みなさまも計画しているアクティビティに必要な道具をそろえて、ぜひ連休を楽しくお過ごしください!