イベント2024/12/3
テント泊初心者におすすめのテント場
イスカがおススメする
テント泊初心者に最適なテント場4選
日帰り登山からステップアップして次はテント泊もしてみたい!!という方に向けての情報です。 初心者はどういうコースを選べばいいのかな?気を付けるポイントは?行動時間の目安は?などの疑問にお答えしながら、テント泊初心者におススメのテント場をご紹介します。
このページの情報は【百名山から寝袋を選ぶ】もとに作成しています。個別の山の気温や持っていく衣類選び・寝袋選びはぜひ、こちらのページをご参考にしてください。
そもそも初心者向きのコース・テント場とは?
・コースタイムが短め
テント・シュラフ・マット・バーナー・食器類・食料・着替え・朝晩の防寒着・歯ブラシなどの日用品・・・ 日帰りの装備に加えて基本的なテント泊装備を追加すると、日帰り用のリュクでは収まりきらないので、本格的な登山用ザックを用意しなくてはなりません。登山靴も日帰り用のローカットというわけにはいかないでしょう。テント泊ではだいたい日帰り登山の重量プラス5kg~10kgは覚悟しましょう。
荷物が重くなると当然、日帰りの荷物で同じ行程をこなすよりも時間がかかってしまいます。ガイドブックや地図アプリなどの標準コースタイムよりも遅くなることも想定して、一日の行動時間はコースタイムで5時間くらいまでで計画することをおすすめします。
・人気コース
自己完結が基本の山登りですが、もしもの時のことを考えると周りに登山者がいるコース・テント場を選ぶのが安心です。絶景が見れるコースであったり、危険個所が少ない、体力的にハード過ぎないルートであるなど、人気コースには人気になる理由があるのでハズレを引くことも少ないでしょう。
・小屋が近くにある
小屋が近くにあるテント場では水の確保や食事の提供を受けることが可能となりますので、背負う荷物を少しでも軽量化したい方にお勧めです。またテントや寝袋など致命的な忘れ物をしてしまった時の逃げ場にもなるので精神的な安心感があります。事前にルートの状況やどんなサービスを受けられるか、事前予約が必要か、など問い合わせてみることでもしもの時に何が必要なのか、持っていかなくてもいい装備は何か、などのイメージを持つことができます。
おすすめのテント場4選
九重山(通称くじゅう連山)は大分県にある山々の総称で、九州最高峰(中岳/標高1791m)でありながら比較的登りやすく、5月末から6月初旬のミヤマキリシマの開花時期には日本中から登山者が訪れる人気の山です。
くじゅうで最も有名なテント場『坊がつる』は九重山のど真ん中に位置しており、ぐるりと山に囲まれた中で法華院温泉という歴史がある温泉にも入れるということで、テント泊初心者にもおすすめしやすいテント場です。
坊がつるまでは牧ノ戸峠から3時間半ほど、長者原の九重登山口からは1時間45分ほどで到着ができます。 周りには特徴的なピークがいくつもあり、坊がつるにベースキャンプになるテントを設営すれば、早朝に身軽な荷物で大船山や平治岳まで足を延ばして朝日を拝む、という行程も計画が可能です。
ミヤマキリシマの開花で一年で最もにぎわう5月末の最低気温は5℃~10℃程度。意外と冷えるので、街では暖かい日であっても、防寒着は必ず持っていきましょう。寝袋はドライト290(最低使用温度2℃)クラスであれば快適に睡眠が取れるでしょう。
立山は北アルプスの玄関口!バスの終点駅、室堂ターミナルから出るとまず目に入る立山三山の雄姿。アルプスに来たな、と感じる気持ちのいい場所です。 立山(雄山)に登山をしに来た場合、ケーブルカーやバスを乗り継ぐので早朝から行動することが難しいため、室堂ターミナルについたらゆっくり準備をしてから、30分ほど歩いて雷鳥平というテント場に向かうことをお勧めします。
室堂ターミナルは標高2450mで雷鳥平は標高2400m。実は若干テント場まで下るようなコースになりますが、ここで一泊して高度に体を慣らすことで、翌日にピークを目指す際の高山病のリスクを減らすことができます。室堂ターミナル付近は観光地でもあるので、テントを張った後に周辺を散策して山の空気をたっぷりと吸って雰囲気を味わいましょう。テント泊ではできるだけ早く目的地に着いてテントを張ってしまうのが鉄則です。心のゆとりを持つことは様々なリスクを回避することにつながります。
翌日に山頂を目指すのであれば、100名山のピークとされている雄山(3015m)がおススメです。室堂ターミナルに一度荷物を置いてから、日帰り装備で山頂を目指すことも可能です。その外にも立山周辺には浄土山・龍王岳・別山・大日岳など登りたくなるようなかっこいい山がたくさん聳えています。一度で全て登るのは難しいですが、また来よう、次はあの山に登ろう、そう思わせてくれる魅力的な山域です。
雷鳥平の8月の最低気温の平均は7.7℃。また雄山山頂では3.7℃となっています。風が吹けばさらに寒く感じるので、真夏であっても防寒着は必要です。寝袋は【最低使用温度2℃】くらいの保温性のものがおすすめです。
木曽駒ケ岳は中央アルプスの代表格。ロープウェイで標高2600m付近まで一気に上がれるので、人気で安心感があります。 頂上山荘はロープウェイ終点の千畳敷駅からコースタイムでは1時間半と短いので日帰りで往復をしたことがある方もいるかもしれませんが、道をすでに知っていれば心に余裕が生まれ、テント泊ではまた違った見方で山登りを楽しむことができるでしょう。
ただし標高が高いので高山病には十分気を付けて、体調と相談しながらゆっくりと登りましょう。また3000mに近い稜線のテント場ですので、天気が一度荒れるとすさまじい暴風や大雨・雷に見舞われることもあります。悪天候が予想される場合には中止か延期をされるのが無難です。 暑さが少し和らいだ9月も登山には最適なシーズンですが、最低気温が0℃前後になる可能性もありますので、エアドライト480【最低使用温度-6℃】クラスの寝袋が安心です。
涸沢の紅葉をSNSや写真などで見て、一度は自分の目でこの景色を見てみたい、そう思った方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。涸沢ヒュッテは穂高連峰の壁に囲まれた涸沢の真ん中に位置しており、毎年9月末から10月初旬の紅葉シーズンになると多くの人でにぎわいます。一般的には上高地登山をスタートされる方が多く、涸沢に行くまでには標高差が800m、平行移動距離は15km、コースタイムで6時間のコースになります。
6時間のコースタイムはテント泊が初めての方におススメするべきか微妙なところではありますが、テント泊に慣れてきたころの一つの目標にするのに最適な場所、という意味でこちらに紹介しております。 9月末から10月下旬の紅葉シーズンは0℃前後まで冷え込むこともあり、初降雪の時期もこの時期なのでおすすめのシュラフは【最低使用温度-6℃】の寝袋になります。
さいごに
以上、テント泊におすすめの場所をご紹介しました。この他にもお住まいの地域や馴染みの山でテント泊ができるポイントがあれば、そちらでテント設営や自炊のシュミレーションをしてみるのもいいかと思います。 いずれにしてもぶっつけ本番ではなく、最低でも買ったテントは自宅などで広げて設営をしてみましょう。イメージを膨らませて、事前にリスクと対策を考えてみる。自分で計画をして、実際に登ってみる。これが山登りの技術を高める最短の方法かと思います。
体力・経験・自信を付けながら、安全に少しずつステップアップしていきましょう!